5kWh前後の蓄電池でできること、足りないこと
公開:2026年9月20日

「5kWh」という数字で調べている方は、もう機種を絞り込んでいる段階だと思います。 この記事では、5kWh前後の蓄電池で実際にできること、できないことを、 毎日の電気代と停電時の両方から整理します。
この記事でわかること
- 1日の電気の何割にあたるか
- 停電時に何ができるか
- 5kWhが向いている方
- 後悔しやすい場面
- あとから足せるのか
- 見積もりで確かめること
読むのにかかる時間:約3分 / 出典は記事の末尾に記載しています
読む前に、向き不向きだけ先に確かめることもできます。 電気代の削減効果は、もともとの電気代の大きさで決まります。合わない場合は、その旨をはっきり表示します。
先にお伝えすると、5kWhは小さすぎる容量ではありません。 ただし「何を目的にするか」で、足りるかどうかの答えが変わります。
5kWhは、1日の電気の何割にあたるか
まず、ご自宅の使用量と比べてください。検針票に書かれているひと月の使用量(kWh)を30で割ると、1日あたりの目安が出ます。
| ひと月の使用量 | 1日あたり | 5kWhが占める割合 |
|---|---|---|
| 300kWh | 約10kWh | およそ半分 |
| 450kWh | 約15kWh | およそ3分の1 |
| 600kWh | 約20kWh | およそ4分の1 |
実際の検針票の見方は検針票の読み方にまとめています。季節によって大きく変わるので、夏と冬の両方をご覧ください。
ここで大事なのは、1日の使用量のうち「単価が高い時間帯に使っている分」だけが、蓄電池で動かせる範囲だという点です。 1日20kWh使っていても、そのうち高い時間帯が5kWhなら、5kWhの蓄電池で足ります。 容量の選び方で説明しているとおり、使い切れない容量はただの費用になります。
停電したとき、5kWhで何ができるか
5kWhは、冷蔵庫と照明とスマホの充電なら1日以上もちます。 停電対策としては、これで足りると考える方が多い水準です。
一方で、エアコンを付けると数時間です。 真夏や真冬の停電で空調を使い続けたいなら、5kWhでは足りません。 そしてIHやエコキュートのような200Vの機器は、そもそも使えない場合があります。 これは容量ではなく方式の問題で、全負荷型か特定負荷型かで決まります。
5kWhが向いている方
- 電気代が月2万円に届かないご家庭。大きい容量にしても使い切れません
- 停電対策が主な目的で、冷蔵庫と照明と通信が確保できればよい方
- 設置スペースが限られている方。容量が小さいほど本体も小さくなります
- 初期費用を抑えたい方
5kWhで後悔しやすい場面
| オール電化 | 給湯や調理で電気を多く使うため、5kWhでは夜の使用量を賄いきれないことがあります |
|---|---|
| 在宅時間が長い | 日中も含めて使用量が大きく、朝までもたない場合があります |
| 夏・冬の空調が目的 | エアコンを長時間動かす前提なら、容量が足りません |
| 電気自動車がある | 充電に使う電力量が桁違いです。用途が合いません |
このうち1つでも当てはまるなら、10kWh前後もあわせて見積もりを取ることをおすすめします。
あとから足せるのか
機種によっては増設できるものがあります。 ただし、同じメーカーの対応機種であること、パワーコンディショナの容量が足りていることなど、条件があります。
「あとから足せます」と説明された場合は、増設できる条件と、そのときにかかる工事の範囲を書面で確認してください。 条件を満たさないと、実際には買い替えになります。
見積もりで確かめること
- その5kWhが、実際に使える量なのか。すべてを使い切る設計ではない機種があります
- 出力(kW)はいくつか。容量が足りても、出力が小さいと同時に動かせる家電が限られます
- 停電時に使えるのはどの範囲か。全負荷型か特定負荷型か
- なぜ5kWhなのか。自分の使用量にもとづいて説明できる相手かどうか
見積書の読み方は見積書の読み方に、比較の手順は相見積もりの取り方にまとめています。
まとめ
- 5kWhは、月300kWh程度の家庭なら1日の半分ほどにあたる
- 動かせるのは「単価が高い時間帯に使っている分」だけ
- 停電時は、冷蔵庫・照明・スマホなら1日以上。エアコンを足すと数時間
- オール電化・在宅時間が長い・空調が目的なら、足りない可能性がある
- 増設できるかは条件つき。書面で確認する