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コインランドリーの電気代|7店舗の実データで見た内訳

公開:2026年9月12日

コインランドリーの収支を見ていると、水道光熱費の大きさに驚きます。 無人で回っている商売なのに、経費のなかで人件費より大きな顔をしている。 ところがその内訳を見ると、多くの人が想像しているのとは違う構造が見えてきます。

この記事では、当社が管理している7店舗の実データをもとに、 コインランドリーの電気代が何にいくら使われているのかを書きます。 結論を先に言えば、電気代の大半は「動力」で使われており、 一般によく語られる節電手法では、ほとんど手が届きません。

まず、電気は2種類ある

事業所の電気には2つの契約があります。ここを分けずに「電気代」と一括りにすると、話が噛み合いません。

電灯(単相100V/200V)

照明、コンセント、事務機器、家庭用エアコンなど。一般家庭と同じ種類の電気です。従量電灯や、時間帯別プランの対象になります。

動力(三相200V・低圧電力)

業務用の機械を動かすための電気。基本料金の考え方も単価もまったく別の契約です。検針票も電灯とは別に届きます。

コインランドリーでは、洗濯機・乾燥機・業務用エアコンといった 主要な設備のほとんどが動力で動いています。 電灯で使っているのは、店内の照明、券売機、防犯カメラ、待合のコンセントくらいです。

実データ:7店舗で、動力が電気代の5割から9割

当社が管理する7店舗について、電灯と動力の金額を分けて集計しました。 店舗ごとの差はありますが、傾向ははっきりしています。

  • 動力が電気代に占める割合は、店舗によって5割から9割
  • 最も比率の高い店舗では、電気代の約90%が動力だった
  • 残りの電灯部分は、照明・券売機・防犯設備などの少額な積み上げ
  • 乾燥機はガス式のため、乾燥にかかるエネルギーはガス代として別に出ている

ここで重要なのは、「電気代が高い」と感じていても、その大半が動力だったという点です。 電灯部分だけを見れば、小さな事務所と変わらない金額しかありません。

乾燥機がガス式であることの意味

コインランドリーの主力商品は乾燥です。 そして多くの店舗で、乾燥機はガス式が採用されています。 電気式より立ち上がりが速く、仕上がりも良く、ランニングコストで有利だからです。

つまり、コインランドリーで最もエネルギーを使う工程は、電気代ではなくガス代として計上されていることになります。 「電気代を下げたい」という切り口では、この部分に手が届きません。

この構造だと、蓄電池は効きません

ここは、売る立場としては書きにくい話です。それでも書きます。

蓄電池で電気代を下げる仕組みは、 単価の安い夜間に電気を買って蓄え、単価の高い時間帯に使うというものです。 そしてこの仕組みが対応できるのは、電灯契約の電気だけです。

動力(三相200V)の電気は、家庭用蓄電池では削減できません。

電気代の9割が動力の店舗に家庭用蓄電池を入れても、 削減の対象になるのは残り1割の電灯部分だけです。 総額が大きくても、効果が及ぶ範囲はごくわずかにとどまります。 「電気代が高いから蓄電池を」という提案を受けたら、 まず検針票が何枚届いているかを確認してください。

当社が自社のコインランドリーに蓄電池を導入しなかったのは、この理由によります。 数字を分解した結果、投資に見合わないことがはっきりしたからです。

では、コインランドリーの経費はどこを見るべきか

電気代という切り口では動かせないとすると、見るべき場所は変わります。 実データから見えた優先順位を書きます。

ガス料金の契約 乾燥機がガス式である以上、ガス代が最大のランニングコストになります。都市ガスかプロパンか、業務用の料金交渉の余地があるかを確認する価値があります。
動力の契約電力 動力は基本料金の設定が電灯と異なります。設備の実態に対して契約電力が過大になっていないかを確認してください。ここは電力会社に相談できます。
設備の稼働効率 古い洗濯機・乾燥機は消費が大きくなります。更新のタイミングで効率を見ることには意味があります。
電灯部分の見直し 照明のLED化、深夜の減灯。金額としては小さいですが、手が届く範囲ではあります。

蓄電池が向くのは、電灯契約が主体の事業所

コインランドリーには向かないとしても、同じ「店舗」でも構造が違えば話は変わります。 電気の大半を電灯契約で使っている業種であれば、削減の対象になります。

逆に、工場や大型設備を持つ業種、そしてコインランドリーのように 動力が主役の業態では、家庭用蓄電池の効果は限定的です。

まとめ:検針票が2枚届いていたら、まず内訳を

コインランドリーの電気代が高いのは事実です。 ただしその中身は動力であり、そして最大のエネルギーはガスとして出ています。 この構造を知らないまま「電気代を下げる」提案を受けると、 投資しても効果が出ないという結果になりかねません。

判断は簡単です。検針票が電灯と動力の2枚に分かれているか。分かれているなら、それぞれいくらか。 この2点を確認するだけで、蓄電池が意味を持つ店かどうかはほぼ判断できます。

当社は自社でコインランドリーを運営しており、この数字を実際に見てきました。 効果が出ない業態には、その旨をはっきりお伝えします。

蓄電池が自分の建物に向いているか、30秒で確認できます

電気代の削減効果は、もともとの電気代の大きさで決まります。 合わない場合はその旨をはっきり表示します。個人情報の入力は不要です。

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