電気代の地域差はなぜ生まれるのか|エリアで違う4つの理由
公開:2026年9月20日

同じような暮らし方をしていても、住んでいる地域によって電気代は違います。 引っ越した先で請求額が変わって驚いた、という話もよく聞きます。
この記事でわかること
- エリアによって単価が違う理由
- 従量電灯の単価比較
- 夜間プランの単価比較
- 差が大きいエリア・小さいエリア
- 地域ページへの案内
読むのにかかる時間:約3分 / 出典は記事の末尾に記載しています
読む前に、向き不向きだけ先に確かめることもできます。 電気代の削減効果は、もともとの電気代の大きさで決まります。合わない場合は、その旨をはっきり表示します。
この記事では、なぜ地域差が生まれるのかと、自分の地域の水準をどう確かめるかを説明します。 なお当サイトでは、電力会社ごとの単価の一覧表は掲載していません。 単価は改定が重なり、古い数字をそのまま載せておくと、かえって判断を誤らせてしまうからです。
地域で単価が変わる4つの理由
① 発電の構成が違う
原子力・火力・水力・再エネのどれをどれだけ使っているかは、エリアごとに違います。燃料を多く買う必要があるエリアほど、燃料価格の影響を受けやすくなります。
② 送配電設備の維持費が違う
電線や変電所を維持する費用は、人口密度や地形に左右されます。広い範囲に少ない世帯が散らばっているエリアほど、1軒あたりの負担は重くなります。
③ 託送料金が違う
電気を届けてもらうために支払う費用(託送料金)は、送配電会社ごとに決められています。新電力に切り替えても、この費用は料金に含まれています。
④ 固定部分の決め方が違う
基本料金を契約アンペアで決めるエリアと、最低料金制のエリアがあります。そもそも料金表の組み立てが違うということです。
④についてはこちらでくわしく説明しています。 → 電気の基本料金|契約アンペアと最低料金
卸売市場の価格にも地域差がある
電気は卸売市場でも取引されていますが、この価格も全国一律ではありません。
日本卸電力取引所(JEPX)は、全国共通の「システムプライス」とは別に、 北海道・東北・東京・中部・北陸・関西・中国・四国・九州の9エリアごとの約定価格を公表しています。 エリアをまたいで電気を送る送電線には容量の限りがあるため、 同じ時間でもエリアによって価格が違うことがあるからです。
- 太陽光の発電が多いエリアでは、晴れた日の昼に価格が大きく下がることがあります
- 逆に、供給に余裕がないエリアでは高い時間が長くなることもあります
- なお、沖縄はこの9エリアに含まれていません(本土と送電線でつながっていないためです)
そのため、市場価格に連動するプランの効果も、エリアによって出方が変わります。 仕組みは市場連動型プランの仕組みとリスクをご覧ください。
「高い地域だから不利」とは限らない
単価が高いエリアは、電気代の負担が重いということです。 ただし見直しという観点では、話が逆になることがあります。
削減できる金額は「単価 × 動かせる使用量」で決まります。
単価が高いエリアほど、同じ使用量を動かしたときの削減の幅は大きくなります。
単価が安いエリアでは、同じことをしても効果は小さくなります。
自分の地域の水準を知る方法
他人の家や平均値と比べるより、自分がいくらで買っているかを知るほうが確実です。計算は簡単です。
請求額の合計 ÷ 使用量(kWh)= 1kWhあたりの単価
基本料金も燃料費調整額も再エネ賦課金も含めた、実際に払っている単価が出ます。
→ 電気の検針票の読み方
この数字を12か月分そろえると、季節による変動も含めて自分の水準が見えてきます。 電力会社の広告に出ている単価は電力量料金だけを指していることが多く、実際の負担とは差があります。
蓄電池の効果は、地域より使い方で決まる
「うちの地域でも効果があるのか」というご質問をよくいただきます。 結論としては、地域よりも、電気代の大きさと使い方の影響のほうがずっと大きいと考えています。
- 電灯契約の電気代が月2万円以上あるか
- 空調や給湯など、電気の使用が多い設備があるか
- 電気代の大半が動力(三相200V)になっていないか
この3点のほうが、住んでいる都道府県より結果を左右します。 判断の考え方は蓄電池は元が取れるのかにまとめています。
沖縄県と離島は対応しておりません。
当サイトでご案内している仕組みは市場連動型のプランへの切り替えが前提のため、
沖縄県と離島では現在お受けできません。あらかじめご了承ください。
まとめ
- 地域差は発電の構成・設備の維持費・託送料金・料金表の組み立てから生まれる
- いずれも利用者には動かせない事情
- 大切なのは、平均と比べることではなく自分がいくらで買っているかを把握すること
- 1kWhあたりの単価と毎月の請求額が分かれば、見直しの意味は判断できる
大切なのは、平均や他地域と比べることではなく、自分がいくらで買っているかを把握することです。 検針票から計算した「1kWhあたりの単価」と、毎月の請求額。 この2つが分かれば、見直しに意味があるかどうかは判断できます。
出典:一般社団法人 日本卸電力取引所(JEPX)「スポット市場」「取引概要」。いずれも2026年9月に内容を確認しています。