ネイルサロン・エステの電気代を見直す
公開:2026年9月14日

ネイルサロンやエステサロンは、大きな設備を持たない業態です。 それでも電気代が気になるのは、温度管理が必要な施術と、温める機器が多いからです。
この記事でわかること
- サロンの電気代の内訳
- 温度管理が必要な施術
- 小規模店で効果が出る条件・出ない条件
- プラン見直しでできること
- 設備投資の判断基準
読むのにかかる時間:約3分 / 出典は記事の末尾に記載しています
読む前に、向き不向きだけ先に確かめることもできます。 電気代の削減効果は、もともとの電気代の大きさで決まります。合わない場合は、その旨をはっきり表示します。
この記事では、サロンの電気代の内訳と見直せる部分を整理します。 そのうえで、小規模なサロンでは蓄電池がまず合わないという点も含めて、判断の目安を正直に書きます。
サロンの電気代の内訳
① 空調
エステではお客さまが薄着で長時間横になるため、一般の店舗より室温を高めに、一定に保つ必要があります。冬場の暖房が特に負担になります。
② 温める機器
ホットキャビ(タオルウォーマー)、ワックスウォーマー、ベッドウォーマー、スチーマー。保温を続ける機器は、営業中ずっと電気を使います。
③ 施術機器
美容機器、脱毛機、ネイルのLED・UVライト、ネイルマシン、集塵機。機器の種類で消費電力は大きく違います。
④ 照明
ネイルは色味を正確に見せるために手元の明るさが必要です。デスクライトとは別に、店内全体の照明も点いています。
温度管理が必要な施術という制約
エステの施術中、お客さまは動かずに横になっています。 体が冷えればリラックスできず、施術の満足度が下がります。 そのため、空調を「少し我慢する」という節電がしにくい業態です。
ネイルでも、ジェルの硬化やネイル剤の扱いは室温の影響を受けます。 快適さと施術の品質の両方のために、室温は一定に保つ必要があります。
お金をかけずに見直せること
| 保温機器の稼働時間 | ホットキャビやワックスウォーマーを予約のない時間まで入れっぱなしにしていないか。予約に合わせて入れる運用にするだけで変わります。 |
|---|---|
| 待機電力 | 美容機器やLEDライトは、使っていない時間も電源が入っていることがあります。閉店時に主電源を落とす習慣をつけましょう。 |
| 空調の効率 | フィルターの清掃、カーテンやパーテーションで施術スペースだけを効率よく温める工夫が効きます。 |
| 照明のLED化 | まだ蛍光灯なら効果があります。すでにLEDなら、ここに削る余地はほぼありません。 |
小規模なサロンで、蓄電池は合うのか
結論から書きます。個人経営や1〜2席のサロンでは、電気代の削減だけを目的にすると、まず合いません。
蓄電池は、電気の契約を市場連動型の電力会社(新電力)に切り替えたうえで、市場価格が安い時間に電気を蓄えて、高い時間に使う仕組みです。太陽光パネルは必要ありません。 市場価格は、時間帯・季節・天候で大きく変わります。一般に、晴れた日の昼間は太陽光発電が増えて安くなりやすく、夕方から夜にかけては高くなりやすい傾向があります。一方で、寒波や猛暑などで電気が足りなくなると大きく高騰することもあるため、毎月必ず電気代が下がるわけではありません。 ただし削減できる金額は、もともと払っている電気代に比例します。
小規模なサロンの電気代は月2万円に届かないことが多く、 この水準では削減額に上限があり、費用を取り戻すのに時間がかかるのが実情です。 マンションの一室やテナントの小さな区画で営業されている場合は、なおさらです。
それでも検討の余地があるのは、こういうサロン
- 複数のベッド・席があり、電灯の電気代が月2万円以上
- 給湯が電気(シャワー付きの個室があるなど)
- 停電すると予約をすべて振り替えることになり、その損失が大きい
- 夜まで営業している
合わない可能性が高いサロン
- 電気代が月2万円に届かない小規模サロン
- 近く移転や閉店の予定がある
- 電気の契約を切り替えたくない(市場連動型の電力会社への切り替えが前提です)
小規模サロンに合うのは、まずプランと運用の見直しです。
保温機器の稼働時間を予約に合わせる、使っていない機器の電源を落とす、契約プランを確認する。
設備投資の前に、この3つで下げられる部分を下げ切ることをおすすめします。
まとめ
- 電気代は空調と温める機器が中心
- 温度管理が施術の品質に関わるため、空調を削る節電はしにくい
- 一方で保温機器の運用には見直せる余地がある
- 蓄電池はある程度の規模がなければ見合わない。月2万円がひとつの目安
蓄電池は、ある程度の規模があるサロンでなければ、電気代の削減だけでは見合いません。 月の電気代がいくらか。まずその数字を確認し、月2万円に届かなければ、運用の見直しから始めるのが順番です。
※ この記事の内訳や金額は、各業種の一般的な設備構成と消費電力をもとにした目安です。実際の金額は、設備の種類・稼働時間・契約内容によって変わります。 当社が大阪で運営するコインランドリー7店舗と宿泊施設の電気料金データ(12か月分)も参考にしています。