停電時に動かしたい家電と消費電力の一覧
公開:2026年9月20日

停電への備えを考えるとき、「何を」「どれくらいの時間」動かしたいのかが決まらないと、 必要な蓄電池やポータブル電源の大きさも決まりません。
この記事でわかること
- 冷蔵庫・照明・スマホ充電の消費電力
- エアコンを動かすのに必要な出力
- 医療機器の消費電力
- 1日しのぐのに必要な容量
- 容量の計算例
読むのにかかる時間:約3分 / 出典は記事の末尾に記載しています
読む前に、向き不向きだけ先に確かめることもできます。 電気代の削減効果は、もともとの電気代の大きさで決まります。合わない場合は、その旨をはっきり表示します。
この記事では、停電時に動かしたくなる家電の消費電力の目安を一覧にし、 1日しのぐのに必要な容量を計算する方法を説明します。
数値は一般的な目安です。
実際の消費電力は、機種・年式・使い方・室温で大きく変わります。
正確に知りたい場合は、家電本体や取扱説明書に書かれた消費電力(W)を確認してください。
医療機器は、必ず機器メーカーや主治医の資料で確認してください。
「W(ワット)」と「Wh(ワットアワー)」
計算の前に、2つの単位を押さえておきます。
- W(ワット):その家電が動いている瞬間に使う電力。蓄電池の「出力」と比べる
- Wh(ワットアワー):一定の時間に使う電気の量。W×時間で求める。蓄電池の「容量」と比べる
たとえば100Wの家電を5時間使うと、100W×5時間=500Wh(0.5kWh)です。
冷蔵庫・照明・スマホ充電
| 家電 | 消費電力の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 冷蔵庫(家庭用) | 平均して30〜60W前後 | コンプレッサーが動く瞬間は数百Wになることがある。定格値より平均の消費は小さい |
| LED照明(1部屋) | 10〜20W前後 | 停電時は部屋を絞れば小さく抑えられる |
| スマートフォンの充電 | 1台10〜20W前後 | 1回のフル充電で10〜20Wh程度 |
| Wi-Fiルーター | 10W前後 | 基地局側が停電していると通信できないこともある |
| テレビ(40型前後) | 50〜100W前後 | 災害情報の確認用 |
| 扇風機 | 20〜40W前後 | 夏の停電時、エアコンの代わりに |
| 電気毛布 | 40〜80W前後 | 冬の停電時、エアコンより少ない電力で暖を取れる |
冷蔵庫・照明・スマホ・Wi-Fiだけなら、合計しても100W前後に収まることが多く、 1日(24時間)でも2〜3kWh前後が目安になります。
エアコンを動かすのに必要な出力と容量
停電時の電力で最も大きいのが、エアコンです。
- 運転中の消費電力は、部屋の広さ・設定温度・外気温で大きく変わり、400〜1,000W前後が一つの目安
- 運転を始めた直後は、さらに大きな電力を使う
- リビング用の大型エアコンは200Vのことが多く、停電時に200Vで出力できる機器でないと動かない
仮に平均600Wで8時間動かすと、それだけで約4.8kWh。 エアコンを使うかどうかで、必要な容量は2倍にも3倍にもなります。
消費電力の大きい家電
| 家電 | 消費電力の目安 | 停電時の扱い |
|---|---|---|
| 電子レンジ | 1,000〜1,400W前後 | 短時間なら使えるが、出力の上限に注意 |
| 炊飯器(炊飯中) | 600〜1,300W前後 | 保温は小さいが、炊飯中は大きい |
| 電気ケトル | 1,000〜1,300W前後 | 数分で済むので容量への影響は小さいが、出力は必要 |
| ドライヤー | 1,000〜1,200W前後 | 停電時は優先度を下げたい |
| IHクッキングヒーター | 1,400〜3,000W前後(200V) | 対応機種でないと使えず、容量をすぐに使い切る |
これらは容量よりも「出力」がネックになります。 蓄電池やポータブル電源の出力を超える家電は、容量が残っていても動かせません。
医療機器の消費電力
在宅酸素濃縮装置、人工呼吸器、たん吸引器、電動ベッドなどは、機種によって消費電力も内蔵バッテリーの有無も大きく異なります。 この記事では目安の数値を示しません。
- 機器の取扱説明書・銘板の消費電力を確認する
- 内蔵バッテリーや予備バッテリーで何時間動くかを、機器メーカーに確認する
- 停電時の対応を、主治医・訪問看護・機器の取り扱い業者と事前に決めておく
1日しのぐのに必要な容量の計算例
例1:冷蔵庫・照明・スマホ・Wi-Fi・テレビ(24時間)
| 家電 | 消費電力 | 使う時間 | 電気の量 |
|---|---|---|---|
| 冷蔵庫 | 50W | 24時間 | 1.2kWh |
| LED照明(2部屋) | 30W | 6時間 | 0.18kWh |
| スマホ充電(3台) | — | 各1回 | 0.06kWh |
| Wi-Fiルーター | 10W | 24時間 | 0.24kWh |
| テレビ | 80W | 4時間 | 0.32kWh |
| 合計 | 約2.0kWh | ||
例2:例1に、エアコン(600W×8時間)を加える
2.0kWh + 4.8kWh = 約6.8kWh。 さらに、蓄電池やポータブル電源は表示容量のすべてを使えるわけではないため、1〜2割ほど余裕を見ておくと安心です。
まとめ
- 必需品(冷蔵庫・照明・充電・通信)だけなら1日2〜3kWh前後が目安
- エアコンを加えると、必要量は大きく跳ね上がる
- IHや電子レンジなど消費電力の大きい家電は、容量より出力がネックになる
- 「停電したら何を、何時間使うか」を紙に書き出して合計する
備えを選ぶ前に、「停電したら何を、何時間使うか」を紙に書き出して、この記事の表で合計してみてください。 その数字が、蓄電池の容量や、ポータブル電源で足りるかどうかを判断する基準になります。