ガス給湯器は停電で止まる|お湯が出なくなる理由と例外
公開:2026年9月27日

停電すると、ガス給湯器は止まります。 ガスが来ていても、です。
この記事でわかること
- ガス給湯器は電気で動いている
- 停電中も使えるガス機器と、使えない機器
- 停電モードという機能
- 発電機につないではいけない
- コンロは意外と動く
- 見落とされがちな凍結の話
読むのにかかる時間:約4分 / 出典は記事の末尾に記載しています
読む前に、向き不向きだけ先に確かめることもできます。 電気代の削減効果は、もともとの電気代の大きさで決まります。合わない場合は、その旨をはっきり表示します。
「うちはガスだから、停電してもお風呂は入れる」。 よく聞く話ですが、ほとんどの場合、これは違います。
ガス給湯器は、電気で動いています
ガス給湯器の中では、点火・温度の制御・ファンの回転といった仕事を、すべて電気が担っています。 ガスは燃やす材料であって、動かす力ではありません。
だから停電すると、ガスの供給が続いていてもお湯は出なくなります。 給湯器のコンセントを抜いた状態と同じです。
停電中も使えるガス機器と、使えない機器
メーカーの公式説明では、電源を必要としない一部のガス機器は、ガスが供給されていれば停電中も使えるとされています。 台所の小型湯沸器や、ガスふろがまの一部が、これに当たります。乾電池で動く仕組みだからです。
小型湯沸器を停電中に使うときは、必ず窓を開けてください。
メーカーは「換気が不十分な場合は一酸化炭素中毒を起こし、死亡事故にいたる恐れがあります」と明記しています。
停電中は換気扇も止まっています。いつもより危険が高い状態です。
「停電モード」という機能があります
比較的新しい給湯器には、停電モードが付いているものがあります。 ポータブル電源などから電気を送ると、その電気で給湯器が動きます。
ただしできることは限られます。メーカーは次の制限を挙げています。
- お風呂の湯はり・おいだきは使えません
- 浴室暖房・床暖房も使えません
- 浴室リモコンに風呂の温度が表示されません
- 運転スイッチを「切」にできません
- 凍結予防機能が止まります
つまり「蛇口からお湯が出る」ところまでです。 湯船にお湯を張ることはできません。シャワーと洗い物、と考えておくのが実際に近いと思います。
発電機につないではいけません
ここは、はっきりした注意があります。メーカーの回答を引用します。
動作保証ができないため、給湯器を発電機に接続して利用しないでください。故障する可能性があります。
発電機は駄目で、ポータブル電源なら公式に認められている。この違いは、非常用電源を選ぶときの判断材料になります。
発電機の出力は波形が乱れやすく、精密な制御をする機器には向きません。 種類ごとの違いは非常用電源の比較にまとめています。
コンロは、意外と動きます
給湯器と違い、ガスコンロは停電中も使えることが多いです。
| 機器 | 停電中の扱い |
|---|---|
| ガステーブル(据え置き型) | 乾電池で動きます |
| ビルトインコンロ 3V乾電池タイプ | 乾電池で動きます |
| ビルトインコンロ AC100V電源タイプ | 停電時対応の電池ケースを使えば、乾電池で動きます |
ただしAC100Vタイプは使える口と機能が限られます。 メーカーの例では、左コンロと後コンロのみが使え、安全装置以外のほとんどの機能は働きません。
電池の持ちは、新品のアルカリ乾電池で約12時間が目安とされています。 マンガン乾電池だと半分以下になります。買い置きするならアルカリにしてください。
見落とされがちな、凍結の話
冬の停電で、もうひとつ気をつけることがあります。 停電中は、給湯器の凍結予防機能が働きません。
給湯器は普段、気温が下がると自動でヒーターを入れたり水を動かしたりして、内部の凍結を防いでいます。 この機能は電気で動いているので、停電すると無防備になります。
凍結で壊れると、保証期間内でも自己負担になります。
メーカーは「凍結により破損すると、メーカー保証期間内でも修理費用が発生します」と案内しています。
冬に長い停電が起きたら、取扱説明書に従って水抜きをしてください。
蓄電池があると、どう変わるか
蓄電池から給湯器に電気を送れれば、停電中もお湯が使えます。 ただし条件があります。
- 停電モードのある機種か。ない機種は、電気を送っても動かないことがあります
- 給湯器のコンセントまで電気が届くか。全負荷型か特定負荷型かで変わります
- 湯はりは諦める。停電モードでは、そもそもできません
特定負荷型の場合、どの回路を残すかは契約のときに決めます。 給湯器を入れるか、冷蔵庫を優先するか。ここは後から変えにくいので、見積もりの段階で相談してください。
まとめ
- ガス給湯器は停電すると止まります。ガスが来ていても関係ありません
- 小型湯沸器とガスふろがまの一部は、乾電池で動きます(換気は必須)
- 停電モードがあれば、ポータブル電源などで動かせます。ただし湯はりと暖房は使えません
- 発電機にはつながないでください。メーカーが明確に禁じています
- ガスコンロは乾電池で動くことが多い。アルカリ乾電池で約12時間
- 冬の停電では凍結予防が止まります。壊れると保証期間内でも自己負担です
お使いの給湯器に停電モードがあるかどうかは、型番を控えて取扱説明書を見るのが確実です。 お見積りのときにお伝えいただければ、蓄電池からつなげる構成になるかどうかをお調べします。
出典:リンナイ株式会社「停電|商品に関する大切なお知らせ」、同「給湯器|発電機に接続してお湯を出すことはできますか?」(Q&A)。 記載内容は機種により異なります。必ずお使いの機器の取扱説明書をご確認ください。