通電火災|停電が復旧した瞬間に火が出る
公開:2026年9月20日

停電が復旧したとき、電気が戻った瞬間に火が出ることがあります。 これを通電火災といいます。
この記事でわかること
- なぜ復旧時に火が出るのか
- 避難するときはブレーカーを落とす
- 感震ブレーカーという選択肢
- 蓄電池があると話が変わる
- 復旧後に確認すること
読むのにかかる時間:約3分 / 出典は記事の末尾に記載しています
読む前に、向き不向きだけ先に確かめることもできます。 電気代の削減効果は、もともとの電気代の大きさで決まります。合わない場合は、その旨をはっきり表示します。
停電の備えというと「停電しているあいだ、どうしのぐか」に目が向きます。 けれど危ないのは、むしろ復旧の瞬間です。 この記事では、何が起きるのかと、避けるためにできることを整理します。
なぜ、復旧したときに火が出るのか
地震で電気ストーブが倒れ、そのうえに落ちた物が乗っている。 配線が家具の下敷きになって傷んでいる。津波や浸水で機器が濡れている。
停電しているあいだは、どれも何も起きません。 電気が来ていないからです。
問題は、数時間後、あるいは数日後に電気が戻ったときです。 そのとき家に人がいなければ、気づく人がいません。 避難所にいるあいだに自宅から出火する——これが通電火災の怖さです。
避難するときは、ブレーカーを落とす
これがいちばん確実な対策です。 家を離れるとき、分電盤のブレーカーを切っておけば、復旧しても電気は流れません。
ただし、慌てて避難するときに思い出せるかどうかが問題です。 実際には、忘れるほうが普通だと思ってください。
- 分電盤の場所を、家族全員が知っているか
- 暗いところで操作できるか。懐中電灯を近くに置いているか
- どのレバーを落とすかを、平時に確認してあるか(いちばん大きなものです)
玄関に「ブレーカー」と書いた紙を貼っておくだけでも違います。 避難のときに目に入ります。
感震ブレーカーという選択肢
揺れを感知して、自動でブレーカーを落とす装置があります。感震ブレーカーといいます。 総務省消防庁は、この普及を重点的な取り組みとして掲げています。
自分で落とさなくてよいので、慌てて避難する場面でも働きます。 分電盤に組み込むタイプから、後付けできる簡易なものまであります。
お住まいの自治体が、設置の費用を補助していることがあります。 「(自治体名)感震ブレーカー 補助」で調べてみてください。
蓄電池があると、話が変わります
ここは正直に書きます。 蓄電池は停電中も電気を供給するので、「停電中は電気が流れない」という前提が崩れます。
つまり、地震で器具が倒れた状態でも、蓄電池からの電気で通電してしまう可能性があります。 とくに全負荷型は、家じゅうの回路が対象になります。
| 確認すること | 内容 |
|---|---|
| 地震のあと、どう動くか | 揺れを感知して停止する機能があるか。施工会社に必ず聞いてください |
| 手動で止める方法 | 蓄電池からの供給を止める操作を、平時に確認しておきます |
| 感震ブレーカーとの関係 | 蓄電池が分電盤のどちら側につながっているかで、効き方が変わります |
| 避難するときの手順 | 蓄電池も止めるのか。書面で受け取っておいてください |
これは蓄電池の欠点ではなく、知っておくべき性質です。 停電中も電気が使えるということは、裏を返せばそういうことです。 導入するなら、地震のときの手順を家族で共有しておいてください。
復旧したあとに、確認すること
避難先から戻ってブレーカーを上げる前に、次を確認してください。
- 電気器具が倒れていないか。とくに熱を出すもの(ストーブ、アイロン、ドライヤー)
- 器具に可燃物が触れていないか。布や紙が乗っていないか
- 配線が傷んでいないか。家具の下敷き、被覆の破れ
- 水に濡れた機器がないか。濡れたものは使わない
- ガスのにおいがしないか。においがあれば、電気のスイッチに触らない
5つ目は特に重要です。ガス漏れがある状態でスイッチを操作すると、火花で引火するおそれがあります。 においがしたら、窓を開けて外に出て、ガス会社に連絡してください。
確認が終わったら、ブレーカーを一度に全部上げず、一つずつ上げて様子を見てください。 異常があれば、そこで止められます。
冷蔵庫の中身は、別に判断します
復旧後にもう一つ確認が要るのが、冷蔵庫です。 停電が何時間続いたかで、食べられるかどうかが変わります。 判断の目安は停電で冷蔵庫の中身はどれくらい持つかにまとめています。
まとめ
- 危ないのは停電中ではなく、復旧の瞬間
- 避難するときはブレーカーを落とす。玄関に貼り紙をしておくと思い出せます
- 感震ブレーカーなら自動で落ちる。自治体の補助があることも
- 蓄電池があると「停電中は電気が流れない」が崩れます。地震のときの手順を確認する
- 復旧後は器具・配線・濡れ・ガスのにおいを見てから、ブレーカーを一つずつ上げる