歯科医院の電気代|コンプレッサーが止まると診療も止まる
公開:2026年9月20日

歯科医院の電気代は、診療の内容そのものに直結しています。 チェアが止まれば診療ができません。
この記事でわかること
- 歯科ならではの設備
- 電灯か動力かの確認
- 停電時に何が起きるか
- データを守ることの意味
- 電気代を下げるには
読むのにかかる時間:約3分 / 出典は記事の末尾に記載しています
読む前に、向き不向きだけ先に確かめることもできます。 電気代の削減効果は、もともとの電気代の大きさで決まります。合わない場合は、その旨をはっきり表示します。
この記事では、どこに電気が使われているのかと、停電したときに何が起きるのかを整理します。 一般の診療所についてはクリニックの電気代にまとめています。
歯科ならではの設備
コンプレッサーが、歯科の特徴です。 圧縮した空気をつくる機器で、これが止まるとタービンもスリーウェイシリンジも使えません。 診療そのものが止まります。
滅菌器(オートクレーブ)は、加熱するため消費電力が大きくなります。 ただし常時動いているわけではないので、電気代への影響は使用頻度によります。
まず、電灯か動力かを確認してください
コンプレッサーやバキュームが「動力(三相200V)」の契約にある場合、その分は蓄電池では動かせません。 ご紹介している蓄電池は、電灯(単相)の電気が対象です。
| 検針票が2枚 | 契約が分かれています。電灯側の使用量が対象になります |
|---|---|
| 検針票が1枚 | 電灯だけで運営している可能性があります。小規模な医院に多い形です |
| 分からない | 動力契約の見分け方をご覧ください |
チェアの台数が少ない医院ほど、電灯だけで収まっていることが多くなります。 まず検針票をご確認ください。
停電したとき、何が起きるか
歯科の停電には、他の業種にない緊急性があります。
- 処置の途中で止まる。患者さんを待たせたまま、続けられなくなります
- バキュームが止まる。治療中であれば、すぐに対応が必要です
- 無影灯が消える。口腔内が見えません
- 予約システムが止まる。その日の予定が分からなくなります
「今日の診療を止めない」のか、「安全に中断する」のか。 どちらを目的にするかで、必要な容量がまったく変わります。
| 目的 | 必要なもの |
|---|---|
| 診療を続ける | コンプレッサーを含む全設備。動力なら対象外。容量も大きくなります |
| 安全に中断する | 照明、バキューム、通信。これなら小さい容量で足ります |
| データを守る | パソコンとサーバー。消費電力はごくわずかです |
現実的なのは2つ目と3つ目です。 処置を安全に終えて、患者さんに説明し、予約を調整する。そこまでできれば、被害は大きく変わります。 事業所の備えの考え方は事業所のBCPと非常用電源にまとめています。
データを守ることの意味
電子カルテやレセプトのデータが入ったパソコンは、消費電力が小さいわりに、失うものが大きい設備です。
突然電源が落ちると、保存されていない入力が消えるだけでなく、機器そのものが傷むことがあります。 無停電電源装置(UPS)を使っている医院も多いと思いますが、UPSは数分から数十分しか持ちません。
蓄電池なら、停電が長引いても、安全に終了する時間を確保できます。 UPSとの違いは非常用電源の種類比較をご覧ください。
電気代そのものを下げるには
- 契約容量を確認する。開業時のまま過大になっていないか(基本料金)
- プランが使い方に合っているか。平日の日中に集中する業種です(時間帯別プラン)
- 検針票を12か月分並べる。夏の空調がどれだけ効いているかが見えます
- 休診日の使用量を見る。誰もいない日に何が動いているかが分かります
4つ目は、歯科で効きます。 休診日にも一定の使用量があるなら、待機電力や常時稼働の設備を見直す余地があります。
まとめ
- コンプレッサーが止まると診療が止まります
- まず電灯か動力かを確認する。チェアの台数が少ないほど電灯だけのことが多い
- 目的を「診療を続ける」か「安全に中断する」かで分ける。必要な容量が変わります
- データを守るのは、消費電力が小さいわりに価値が大きい
- 休診日の使用量を見ると、常時動いているものが分かります