調剤薬局の電気代|保冷庫は止められない
公開:2026年9月20日

調剤薬局の電気代は、止められない設備があるという点で、小売店とは性格が違います。
この記事でわかること
- 止められないものがはっきりしている
- 電灯か動力かの確認
- 停電時に何を守るか
- 温度の記録が必要な場合
- 電気代を下げるには
- 門前薬局の場合
読むのにかかる時間:約3分 / 出典は記事の末尾に記載しています
読む前に、向き不向きだけ先に確かめることもできます。 電気代の削減効果は、もともとの電気代の大きさで決まります。合わない場合は、その旨をはっきり表示します。
冷所保存の医薬品は、温度が外れると使えなくなります。 この記事では、どこに電気が使われているのかと、停電したときに何を守るべきかを整理します。
止められないものが、はっきりしています
医薬品保冷庫が、薬局の特徴です。 決められた温度の範囲を外れると、その薬は使えなくなります。 金額の問題だけでなく、記録と廃棄の手続きも発生します。
一方で保冷庫の消費電力は、業務用エアコンに比べればずっと小さいのが救いです。 「保冷庫だけを守る」と決めれば、必要な容量は現実的な大きさに収まります。
まず、電灯か動力かを確認してください
業務用エアコンが「動力(三相200V)」の契約にある場合、その分は蓄電池では動かせません。 ご紹介している蓄電池は、電灯(単相)の電気が対象です。
- 検針票が2枚届いているなら、契約が分かれています
- 保冷庫やパソコンは電灯側にあることが多くなります
- つまり「守りたいもの」は電灯側にある可能性が高いということです
見分け方は動力契約の見分け方に、容量の決め方は店舗の蓄電池は何kWh必要かにまとめています。
停電したとき、何を守るか
| 守るもの | 考えること |
|---|---|
| 医薬品保冷庫 | 最優先。扉を開けなければ、しばらくは温度が保たれます(考え方) |
| レセコン・サーバー | 処方の履歴と患者情報。突然落ちると機器が傷むことがあります |
| 通信 | 処方箋の受付、問い合わせ。Wi-Fiは停電した瞬間に止まります(詳しく) |
| 照明 | 薬を取り違えないために必要です。消費電力は小さくて済みます |
| 空調 | 室温の管理が必要な薬があります。動力なら対象外です |
1つ目で大事なのは「扉を開けない」ことです。 停電したら、保冷庫の扉は開けない。この運用だけで、持ち時間が大きく変わります。 停電時の手順を、紙に書いて貼っておいてください。
温度の記録が必要な場合
医薬品の保管温度を記録している薬局では、停電中の記録が途切れること自体が問題になります。
記録用の機器は消費電力がごくわずかです。 停電時に使える回路に、その機器のコンセントが入っているかを確認してください。 範囲は全負荷型か特定負荷型かで決まります。
見積もりのときに「保冷庫と、温度記録の機器を停電中も動かしたい」と伝えてください。 目的を伝えれば、それに合う構成が出てきます。
電気代そのものを下げるには
- 契約容量を確認する。開局時のまま過大になっていないか(基本料金)
- プランが使い方に合っているか。診療所の診療時間に合わせた営業が多い業種です
- 閉局後の使用量を見る。保冷庫とサーバーだけのはずの時間に、何が動いているか
- 検針票を12か月分並べる。夏の空調がどれだけ効いているか
3つ目が、薬局で効きます。 24時間動くものがはっきりしているので、夜間の使用量から「常時どれだけ使っているか」が読み取れます。 そこが想定より大きければ、見直す余地があります。
門前薬局の場合
医療機関の隣で営業されている場合、その医療機関が停電すれば、処方箋も来なくなります。
つまり「自分の薬局だけ電気があっても、営業は成り立たない」場面があるということです。
それでも保冷庫とデータは守る価値があります。 営業を続けることと、損失を止めることは別の話です。 この切り分けは事業所のBCPと非常用電源にまとめています。
まとめ
- 医薬品保冷庫が最優先。温度が外れると使えなくなります
- 保冷庫の消費電力は、業務用エアコンよりずっと小さい
- まず電灯か動力かを確認する。守りたいものは電灯側にあることが多い
- 停電したら扉を開けない。手順を紙に書いて貼っておく
- 閉局後の使用量を見ると、常時動いているものが分かります